#うたごよみ
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日置市文化協会うたごよみ短歌 日吉短歌会 葉隠れにささめきあえる鳥の影侘び助の花かすか揺れいる 堀苑美代子 ゆっくりと霧立ちのぼる山ひだに鋭く走る山鳥の声 橋本仁子 我もまた二度目の国体見届けてなんと幸せおもてなしにも 甲斐克美 しきなみ短歌会 目を閉じて「アリラン」唄う百二歳施設の母の声に張りあり 元吉まき子 講師から添削手紙で励まされ再び白紙に魂吹き込む 有村孝子 水無月に義母亡くなりて早や三年主なきも咲くアイリスの花 折田玲子 俳句 東市来奴草句会 受験子や父に教わる二次関数 大塚美代子 父祖に謝し大地を讃え大根抜く 上村久美子 けふの日を終へし狭庭の石蕗の花 杉野豊子 伊集院俳句会 満潮の煌めきにのり河口鴨 宮野栄子 路地裏の柚子たおやかに陽をあびて 犬童順子 願ひ事言ふ間の有らず流れ星 種田隆一 さつま狂句 吹上さざなみ会 古り頭て孫が英語で文句を吐えっ(ふりびんてまごがえいごでぎをかえっ) 知覧謙吉 誰い言おち大雨台風い婆ん文句っ(だいゆおちうあめうかぜいばんいごっ) 松清奏華 聞っニュース爺ん文句んネタあてんこ盛い(きっにゅーすじんねたあてんこもい) 池上歌子 ゆすいん・どんこ会 地声でん爺の自慢れ耳な反対を向っ(じごえでんじのぎれみんなよそをみっ) 門松ひとっ葉 百才きないが美事て地声で唄と詩吟(ひゃきないがみごてじごえでうとしぎん) 山口おかべ 山彦も地声んままで返っ来っ(やまびこもじごえんままでもどっきっ) 種子島ぼい 飯牟礼狂句会 国会が荒れっ背中が小むしなっ(こっかいがあれっせなかがこむしなっ) 益満大狗(ますみつたいこう) 煩ろし蝿手どま届かん背中け止っ(やぞろしへてどまとじかんせなけびっ) 馬場茶恋児(ばばちゃれんじ) 親が怒っ婆ん背中で舌を出っ(おやががっばばんせなかでべろをでっ) 東中清流(ひがしなかせいりゅう) 令和五年度第十二回ひおき文芸賞受賞者一覧(敬称略) 一般の部 随筆 最優秀賞 坂口勝美、優秀賞 西田哲郎、入選 福留和子 詩 入選 田中啓太 短歌 最優秀賞 坂口和世、優秀賞 坂口勝美、入選 勝田久子・永里美月・村田紳子 俳句 最優秀賞 橋口久子、優秀賞 帯田美和子・小野裕喜、入選 野上政人・福元さゆり さつま狂句 最優秀賞 東中清隆、優秀賞 池上良子・中園照志、入選 谷山博文 川柳 最優秀賞 岡田ゆかり、優秀賞 谷山博文・岡田悠冶、入選 中園照志 児童・生徒の部 詩 最優秀賞 鶴丸小5年 有村心晴、優秀賞 同校5年 小園陽真莉・同校5年 福山結菜、入選 和田小1年 堀ノ口耀二朗・上市来小4年 田丸想望・同校6年 田丸想絆 短歌(小学生の部) 最優秀賞 鶴丸小5年 有村心晴、優秀賞 同校5年 蓑田悠成、同校5年 藤﨑のぞみ、入選 同校5年 福山結菜、同校5年 大庭未夕、同校6年 原﨑昴瑠 短歌(中学生の部) 最優秀賞 伊集院中2年 関健太、優秀賞 日吉学園7年 大塚咲花、同学園8年 古市結愛、入選 同学園7年 木村友羅、伊集院中2年 下袴田椛乃、伊集院北中1年 稲留直紀 俳句(小学生低学年の部) 最優秀賞 土橋小2年 松元彩音、優秀賞 湯田小3年 西川颯、妙円寺小3年 森永つぐみ、入選 同校3年 山下結生、同校2年 茶屋道大文、同校2年 増田絢心、 俳句(小学生高学年の部) 最優秀賞 土橋小4年 松元結唯菜、優秀賞 鶴丸小5年 中道恋花、妙円寺小4年 茶屋道由夏、入選 土橋小6年 山下楓直斗、妙円寺小5年 畠中悠至、上市来小5年 高橋承太郎 俳句(中学生の部) 最優秀賞 伊集院中3年 西悠佑、優秀賞 同校3年 貴島大喜、同校3年 島田凛 入選 同校3年 𠮷村隼人、同校3年 前光空、同校3年 吉村典晃 さつま狂句(小学生の部) 入選 妙円寺小5年 西村心花、 川柳(小学生の部) 最優秀賞 土橋小2年 内優人、優秀賞 美山小3年 三雲圭祐、土橋小2年 内優人、入選 和田小5年 出口佳悟、妙円寺小5年 江口はる
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日置市文化協会うたごよみ短歌 日吉短歌会 ほの暗き牛舎に牛のひしめきて柔らかき目もて我と見交わす 橋本仁子 親方の名を貰いひたる霧島に応援なせりモンゴル力士に 谷川サダ 高齢者仲間になりて祝い受く感謝の念で笑顔あふれる 鳩野トミ子 しきなみ短歌会 樽の中真っ赤に染む梅土用待つ仕込んだ赤紫蘇夫が水洗い 伊東ユリ子 「こんにちは」ベトナムの女子挨拶す異国人と触れ心和む 青木次子 汽車に乗り父に背負われ入院の母を訪ねた八十年前 末永悦 俳句 日吉町俳句会 人の世の落ち葉の年ぞ八十路来ぬ 橋本仁子 記念樹のたわわに実る柿を捥ぐ 野上政人 何となく囁くごとく秋始まり 横川映子 東市来奴草句会 優風が人待ち花穂の女郎花 上村静好 今も尚戦火は消えぬ秋暑し 末廣多美子 老いてこそ自適に創む山登り 柳田勝子 伊集院俳句会 退院の母は縁先風涼し 野上政人 カブト虫踏ん張る足をはづし捕る 木下広子 つくつくし彩娘の筆の揺るぎなく 末廣多美子 さつま狂句 吹上さざなみ会 厚塗いの顔が欠伸で皹が入っ(あつぬいの つらがあくっで ひっがいっ) 入来院彦六 左官作業亭主よか女房が上手じ塗っ(さかんさぎょ ととよかかかが じょじなすっ) 平田素麺 桜島ん降灰が塗っペンキを団子いしっ(しまんへが なすっぺんきを だごいしっ) 前田一天 ゆすいん・どんこ会 田原坂戦争ん弾が石塀し残っ(たばるざか いっさんたまが いしのこっ) 山口おかべ 腹ん中け胆石が食れ付っ狼狽ろっ(はらんなけ いしがくれちっ ばたぐろっ) 平澤泰山 石の如へっち動かん女房ん尻(いしのごっ へっちいごかん かかんどん) 八木抜天 飯牟礼狂句会 老夫婦用事あいこいで器用回っ(おんじょみと ゆしゃあいこいで じくまわっ) 上之園文人 用事作っ隣家っの美人宅へ爺あ上がっ(ゆしつくっ つっのしゃんげへ じああがっ) 益満冗談 念入れっ用事書た紙ばけ忘れっ(ねんいれっ ゆしょけたかんば けわすれっ) 馬場千貫
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日置市文化協会うたごよみ短歌 日吉短歌会 草払い溝あげくれし帰りたる子に合掌涙いで来る 谷川サダ 空おおう薄墨の雲隠れつつ出でつつ朝の弦月渡る 堀苑美代子 露天風呂真昼の空を見上げれば絵心そそる白き雲あり 黒葛恵子 しきなみ短歌会 亡き母は優しく笑顔絶やさぬと聞こえてくるは教えのごとく 冨奥明美 賄いに舌つづみしてふと思う大事に食べた給食のパン 西園彩花 昼下がり洗濯物の影の下のんびり転がる猫に癒さる 西園実莉 俳句 日吉町俳句会 ポトポトと小雨降る音梅雨の音か 大迫一弘 草取りが日課となりし楽しくも 米丸節子 荒れ地立つ我と草との知恵比べ 川畑秀子 東市来奴草句会 夏夕焼けインスタ映えは孫仕込み 大塚美代子 城下町空堀り深し木下闇 上村久美子 思ひ出のひとつに母の梅酒かな 濵田彰典 伊集院俳句会 副業が本業まさる蝮捕 大塚みよ子 店先で客招き鳴く燕の子 中山のり子 花南瓜八つ私の誕生日 小浜十四子 さつま狂句 吹上さざなみ会 独い住め毎日テレビい相槌を打っ(ひといずめ めにってれびい えはをうっ) 池畑ミホ 爺の小言れじゃっどじゃっどち相槌を打っ(じのじじれ じゃっどじゃっどち えはをうっ) 松清奏華 横ご爺が相槌を打っ時か救急車(よんごじが えはをうっとか きゅうきゅうしゃ) 池上歌子 ゆすいん・どんこ会 夏祭い参道でな美事で児童ん燈籠(なっまつい さんでなみごて ちごんつい) 三窪もっ米 盆踊い精霊様同伴で飲ん明けっ(ぼんおどい しょろさあてので のんあけっ) 門松ひとっ葉 他県せおろがドンタき帰い博多青年(よせおろが どんたきもどい はかたにせ) 種子島ぼい 飯牟礼狂句会 銭な無て見栄が買わせた高級か車(ぜんなねて みえがこわせた よかくいま) 馬場茶恋児 身の丈い似合わん暮らし見栄ん借金(みのたけい にあわんくらし みえんつけ) 益満大拘 参観日若け娘い混じっ見栄ば張っ(さんかんび わけこいまじっ みえばはっ) 東中清流
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日置市文化協会うたごよみ短歌 日吉短歌会 駅伝のチーム一丸また優勝日置を元気にバンバンザーイ 甲斐克美 障害を「そのまっすぐな心貫きて生きて行けよ」の言葉忘れじ 黒葛恵子 春うらら山菜採りに孫達とたらの芽・よもぎ料理ふくらむ 鳩野トミ子 しきなみ短歌会 やぶ椿幼き頃に花集め首飾りつくり懐かしく思う 下川モリ子 亡き姑とおでかけすると「親子ですか」姑との暮らし仕草まで似て 柳元和子 名付け祝昔ながらの手料理で親族揃いて祝う幸せ 荻 朝子 俳句 日吉町俳句会 学び舎に頭深々卒業す 野上政人 うちうちに陽昇るゆく春の海 橋本仁子 春雨の音色続くや細やかに 横山映子 東市来奴草俳句会 時鳥夢やぶれたり朝ぼらけ 上村静好 峠越ゆ迎える一本桐の花 末廣多美子 散りいそぐ花のいのちの運命なり 杉野豊子 伊集院俳句会 春闘の社会を知りしあの日かな 手塚修子 春こたつ眠りの神が舞ひ降りる 寺園真知子 一輌のおれんじ鉄道春の旅 種田隆一 さつま狂句 吹上さざなみ会 井戸で浸かっ海どま知たん土蛙(いでつかっ うんどましたんどんこびっ) 入来院彦六 若か時か街のネオンに浸かい放題(わっかとか まっのねおんに つかいほで) 平田素麺 高菜漬け半端浸かいが舌を刺っ(たかなづけ はんぱちかいが したをせっ) 前田一夫 ゆすいん・どんこ会 乾っ土地で水ず引張っ込で恵い野菜(こらっじで みずそびっくで のさいやせ) 八木抜夫 何ん言てん水が命っのさつま焼酎(なんつてん みっがいのっの さつまじょちゅ) 平澤泰山 兵児一枚海老ま採い方水遊ぶい(へこいっめ だっまといかた みっじゃぶい) 高柿めだか 飯牟礼さつま狂句 横杵奴が下手い出たなぁ上手出っ(ひえくれが したていでたなぁ うわてでっ) 益満冗談 筋よっか数が上手ん政事っ(すっよっか かしがうわてん まついごっ) 上之園文人 常連な上手ん美人い握られっ(じょうれんな うわてんままい にぎられっ) 馬場千貫
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日置市文化協会うたごよみ短歌 日吉短歌会 砂浜も貝取る子等も消えうせて寄せては返す海鳴りの音 谷川サダ 秋祭り太鼓踊りに感動し目頭熱くしばしたたずむ 甲斐克美 雪のごと月影梅の花こぼれ目白の群れの枝にささめく 堀苑美代子 しきなみ短歌会 ポーズとる泣きみそ坊主のすまし顔紋つき袴の主役は五歳 野崎加代子 風呂あがり夫のお骨を抱き締めて幾度も幾度も「有り難う」と 西ノ園律子 台風に追わればたばた過ごすなり彼岸近づき小豆炊く朝 山田久子 俳句 日吉町俳句会 野も山も月の光で満ち溢れ 大迫一弘 花野行く我が足取り軽きこと 米丸節子 独り居の縁から眺む名月よ 川畑秀子 東市来奴草俳句会 靴下ろし風と気ままに探梅行 大塚美代子 七十代最後の紅葉惜しみつつ 上村久美子 認知猫炬燵でトイレ時期を待つ 柳田勝子 伊集院俳句会 りんご食ぶ今日一日の音たてて 中山のり子 空も地も銀杏黄葉の屋敷跡 宮野栄子 小春日や先祖の歴史聞く一日 種田隆一 さつま狂句 吹上さざなみ会 仏壇に朝晩家族で正座並るっ 池畑ミホ 嫁女貰れスーツで正座な足が痙つ 松清奏華 玉音ぬ正座と拝んだ終戦日 池上歌子 ゆすいん・どんこ会 子い恵っ死ん前え叶ぬた世界旅行 三窪もっ米 生別れ貧乏はしてん子い恵っ 山口おかべ 初競馬一枚が恵っ万馬券 種子島ぼい 飯牟礼さつま狂句 焼けたなあ言たや地黒ちにらまれっ 馬場茶恋児 難儀した顔ん地黒が語っちょっ 東中清流 天花粉塗れば地黒見やすなっ 益満大拘 令和4年度第11回ひおき文芸賞受賞者一覧 【一般の部】 〈随筆〉 最優秀賞 若宮耕三〈詩〉最優秀賞 十羅、入選 福留和子〈短歌〉最優秀賞 池上良子、優秀賞 坂口勝美、入選 種田隆一・坂口和世・種田史子〈俳句〉最優秀賞 帯田美和子、優秀賞 小浜十四子・福元さゆり、入選 岡田ゆかり・野上政人〈さつま狂句〉最優秀賞 中園照志、優秀賞 佐藤邦彦・池上良子、入選 東中清隆・佐藤邦彦〈川柳〉最優秀賞 谷山博文、入選 岡田ゆかり 【児童・生徒の部】 〈随筆(作文)〉優秀賞 土橋中3年 宮下瑠衣、入選 土橋中1年 稲留壱心〈詩〉最優秀賞 鶴丸小3年 前田海登、優秀賞 美山小4年 楠田龍斗・和田小3年 堀ノ口もも、入選 鶴丸小3年 俣木風香・濵畑孝太朗・平松悠翔〈短歌〉(小学生)最優秀賞 湯田小6年 鶴田悠斗、優秀賞 同小6年 小倉ゆい・上市来小2年 横手春紀、入選 湯田小6年 永井真由子・国分美月・下池一颯、(中学生)最優秀賞 日吉学園8年 満冨栞奈、優秀賞 伊集院中2年 青木桜優・岡なつ、入選 日吉学園8年 内田倫世・同学園7年 内匠屋愛梨、伊集院中2年 山口洸希〈俳句〉(小学低学年)最優秀賞 土橋小3年 松元結生、優秀賞 土橋小1年 松元彩音・同小2年 和田結愛、入選 土橋小1年 松元絃乃助、同小2年 大山永愛、(小学高学年)最優秀賞 土橋小5年 山下楓直斗、優秀賞 上市来小5年 米山杏莉、同小6年 米山結愛、入選 土橋小4年 大山桜生・大山昇輝・同小5年 泉井聖羅、(中学生)最優秀賞 伊集院中3年 濵田煌成・優秀賞 同中3年 烏帽子開晟・日吉学園8年 丸野海羅、入選 同学園7年 内匠屋愛梨・同学園8年 北野杏圭・角瞭孝・伊集院中3年 丸山哲新・野村和花・春内沙陽〈川柳〉(小中学生)優秀賞 上市来小6年 米山結愛・今村美徠、入選 同小5年 米山杏莉・伊集院中3年 岡田悠冶
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日置市文化協会うたごよみ短歌 日吉短歌会 エリザベス世界の人に愛されて笑顔投げかけ幕をとじ 谷川サダ 年重ね海外旅行に行けた今自信繋げて充実の日々へ 鳩野トミ子 侵攻をやめないロシア人でなし神も仏もない世界なり 甲斐克美 しきなみ短歌会 在りし日の気迫のプレーに魅せられてテニスコートの夫との出会い 元吉まき子 もうすぐで三年引退するけれど彼らを超えるこれが目標 西園拓也 夫の手に竹ヒゴ器用に絡みつき篭の仕上がる一日の生業 伊東ユリ子 俳句 日吉町俳句会 野も山も月の光で満ち溢れ 大迫一弘 花野行く我が足取り軽きこと 米丸節子 独り居の縁から眺む名月よ 川畑秀子 東市来奴草俳句会 夕焼けに溶け込むトンボ宿はどこ 上村静好 赤とんぼ寡黙な故父の想ひ知る 末廣多美子 山一つ越えてひと村麦の秋 杉野豊子 伊集院俳句会 陽炎を踏みて槌振る工夫達 野上政人 花菖蒲小さき覚悟の検診車 犬童順子 朝顔の矯正きかぬ生き方も 木下広子 さつま狂句 吹上さざなみ会 只焼酎ち聞たや握いが飛で行たっ 入来院彦六 遅かろが女将の電話にゃ飛で行たっ 平田素麺 孫ん手が肩をトントン疲れも飛っ 前田一天 ゆすいん・どんこ会 一軒家見れば想め出し実家ん親 八木抜天 渋柿が鈴生ゆしちょい実家ん庭 平澤泰山 実家は空鼠と猫が運動会 門松ひとっ葉 飯牟礼さつま狂句 顔もじゃが言こっすいこっ似らん兄弟 上之園文人 妻け似らじ誠て不思議じゃ誰も美人 益満冗男 似らん云などけ捨てん俺が孫 馬場千貫
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日置市文化協会うたごよみ短歌 日吉短歌会 頭垂れ黄金色した稲田にも野分けは来り乱れ伏しおり 黒葛恵子 満潮の川をごうごうのぼり行く地球なりゆき如何になるらん 谷川サダ 悲しみに一途なるごと夜の空を鳴き渡りゆく声不如帰 堀苑美代子 しきなみ短歌会 若葉萌ゆ山の峰々見渡せば命の息吹沸き立ちており 草原桐子 あちこちの山見渡せばうす黄緑山をにぎわす椎の実の花 中村ハルエ 縁側に座椅子を出して花見するにわか御馳走夫はにこやか 高橋アツ子 俳句 日吉町俳句会 紫陽花や里の古家を支えおり 野上政人 初夏来る若い娘の肌光る 橋本仁子 雨やみて一人一気に草を引く 横山映子 東市来奴草俳句会 蚊遣火の燻ぶる先に星キラリ 大塚美代子 棒踊り生家の庭にこひのぼり 上村久美子 ゆっくりと書と語ろう半夏生 柳田勝子 伊集院俳句会 田の神の広き背中を蝸牛 末廣多美子 陶苑の飛び石伝ひ縁さす 西別府千代子 前抱きのややの手足や風薫る 小浜十四子 さつま狂句 吹上さざなみ会 慣れん農業肥料が多わかで萎びれっ 池畑ミホ 萎ぶれたレタしゃ温り湯でシャキっなっ 松清奏華 生ったない真夏胡瓜あ萎びれっ 池上歌子 ゆすいん・どんこ会 悪餓鬼大変ぜ褒めたや真面目ちなっ 山口おかべ 大変ぜ火事全部ぺ飲ん込だ首里ん城 三窪もっ米 大変ぜこっ教師がいじめして見せっ 種子島ぼい 飯牟礼さつま狂句 政治家もやっぱい血筋ものを言っ 馬場茶恋児 はしとせん頭ん悪いた爺ん血筋 東中清流 通夜言どん飲んけ来たたろ遠え血筋 松尾凡苦楽
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日置市文化協会うたごよみ短歌 日吉短歌会 雪上の見事な滑走パラリンのなしえた技に拍手贈りぬ 黒葛恵子 コロナ禍にウクライナ侵攻また地震ミサイル発射危険な世界 甲斐克美 戦時下に生まれし我は今生きて映像に見るウクライナの惨 鳩野トミ子 しきなみ短歌会 コロナ禍の寒風さなか鶴を観に夫と並ぶや夫婦鶴舞う 益満和子 洗濯機モーター替えてスイスイと軽やかに回る心地好い音 青木次子 チョコレートとろりのケーキに心込め「ありがとう」と夫の机に 西園佳子 俳句 日吉町俳句会 うとうとと睡魔襲いて春を待つ 大迫一弘 春待ちて枝にぶらりと蓑虫や 米丸節子 餅つきや昔懐かし杵と臼 川畑秀子 東市来奴草俳句会 鶯の迎へうれしや墓参り 上村静好 晴れた日に忘れず古巣燕来る 杉野豊子 おぼろして下弦に映ゆる桜かな 柳田勝子 伊集院俳句会 校内の大樹抱きて卒業す 野上政人 孫来ると犬に告げたる春の朝 手塚修子 桜餅ケースの中から手招きす 木下広子 さつま狂句 吹上さざなみ会 手を挙げん児い心配を焼っ参観日 入来院彦六 女房と婆は牛肉く俺や野菜を焼っ 平田素麺 暇な爺が猫と見張った秋刀魚焼っ 前田一天 ゆすいん・どんこ会 長げ石段を見上げた瞬間か膝が泣っ 門松ひとっ葉 歳しじゃろか段差ぜ躓っかかっ杖ん世話 八木抜天 石段登い孫にゃ叶わん息が切れっ 髙柿めだか 飯牟礼さつま狂句 素茶云ゅどん婆あ漬物は添えっ出っ 益満冗談 素茶一杯貰ろたが相談太て話 馬場千貫 日雇いの仕事ちゃ後かあ増っきっ 益満大拘
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日置市文化協会うたごよみ短歌 日吉短歌会 枯れ草を焼けば風立ち慌てたり鍬で砂かけ胸ときめきぬ 谷川サダ 廃線の跡の草地に立ち尽くし石積み翳る給水塔一基 堀苑美代子 立つ足のもどかさなれどウオーキング付かず離れず夫婦の絆 竹之内朝子 しきなみ短歌会 久しぶり拍手を浴びる感覚に楽器のメッキきらりと光る 西園彩花 コロナ過で引退試合できたこと何より一番感謝すること 西園実莉 遠き日を思い出すよう語る夫今は亡き父母の苦労話を 室之園マサエ 俳句 日吉町俳句会 畝立てを終えぬ鍬先日の短か 野上政人 着膨れは炬燵を抱いて今日も又 橋本仁子 日溜りに心温もり枯れ葉塚横山映子 東市来奴草俳句会 落葉焚き白砂を黒に豊作よ 上村久美子 馴染たる母より受けし冬帽子 末廣多美子 身の老いと敬い心春向う 柳田勝子 伊集院俳句会 旨くなれ呪ひ手揉み吊るし柿 犬童順子 紅葉狩り孫の脚力2割ます 寺園眞知子 冬温し垣根とびこえ立ち話 中山のり子 さつま狂句 吹上さざなみ会 コロナ禍い豊祭どま全部駄目ちなけっ 池畑ミホ 豊祭ん焼酎田の神様と一緒ち飲ん 松清奏華 吹上ん豊祭いな魚も店せ並るっ 池上歌子 ゆすいん・どんこ会 ヒナ子ちゃん笑顔が一番言こちゃ無し三窪もっ米 肥満娘美容整形で出始た笑顔 山口おかべ 後尾つ走っピースどんしっ笑顔を撒っ 平澤泰山 飯牟礼さつま狂句 食物ん無しカイモ弁当い身震れしっ 畠中速男 寒荒行見いばっかいで身震れしっ 上之園文人 器用な孫小遣銭貯めっ宝くじ 東中清流